不知火太郎とアンコ姫のずっこけ問答

第4弾「接ぎ木の仕方」の巻


露地みかんの露地三郎
今日はいい話があるんだ。僕の仲間が増えたんだ!

アンコールのアンコ姫
えっ、ほんと。いいわねぇ〜....。で、増えたってどういうこと?
それはね、接ぎ木という方法で園主さんが僕の仲間を増やしてくれたんだよ。苗木を増やす1種の方法で、作りたい品種の”穂”を台木に挿して育てていくんだ。簡単で便利な方法で新しい仲間ができるようになるんだ。

不知火のしらぬひ太郎
僕やアンコール姫も接ぎ木で育ったんだよ。露地三郎の仲間も早く増えるといいね。でも接ぎ木っていうのがどういうものかよく知らないんだ、接ぐってどういうこと??


接ぎ木というのはね、今、あるみかんの樹に、違う品種の枝を持ってきてくっつけるんだ。まず、作りたい品種の枝、穂木を、枝の中心に近い形成層という層が出るまで削ぐんだ。今度は台木、親の木だよね、その台木の形成層に切り込みを入れるんだ。そこに穂木を差し込むんだ。ずれないように、テープで巻いて固定しておく。つまり、層と層をつなぎ合わせて、穂木に栄養がいくようにしてやるってことさ。
もうちょっと詳しく教えて。接ぎ木の準備から頼みます。
















まず、作りたい品種の枝を用意する。枝を削いで”穂木(ほぎ)”を作り、乾燥しないようにバケツの水につけておくんだ。穂木の長さは4〜5センチってとこだね。
枝がないと、[穂]はできない 枝をよく切れるナイフで形成層が出るようにそぐ 乾燥に弱いので、水につけておく
作りたい柑橘の枝が必要 ナイフで削いで、形成層を出す 水の中に入れて、日陰におく

土台になる木がないと、接ぎ木はできないんだ。
今度は台木の準備 木の枝を落としていく こうなると接ぎ木開始
台木が必要 細い枝を切り落としていく 株元近くで切ってしまう

この接ぎ木はいつの時期でもできるの?
一年中いつでもってわけではないんだ。根の活動が盛んになる3月中旬頃から4月中旬頃が適してるそうだよ。
で、どうするのよ、それから。早く知りたいんだから!















あせる姫だね。わかったよ、今教えるから・・
で、今度は穂木を台木に挿(さ)していくのさ。切り口に乾燥防止と殺菌を兼ねて、薬を塗るんだ。
オレンジ色の軟こうです
台木の切り口に塗る薬剤

台木の切り口に穂を挿す テープで固定 メデールというテープを穂にも巻く
台木の切り込み口に穂木を挿す  穂木と台木をテープで固 穂木もテープでまいていく


こうやって接ぎ木が終わり約2週間ほどたつと、穂木から芽が出始めるんだ。うまく接げた証拠だね。
芽が出始める だんだん芽が伸びてくる ずいぶん伸びてきた芽
ビニールを破って新芽が出
てくる
10日ほど経過した新芽

接いでから約2か月経過した新芽








露地三郎君の畑のみかんを接ぎ木したっていったけど、何の品種を接いだの??
せとかという品種を接ぎ木した列
接ぎ木を終えた一列







園主さんがあちこちで情報を集めて、今人気があって、食べてみて納得の味の「せとか」という品種を接いだのさ。「せとか」は「アンコール」「マーコット」「清見タンゴール」という三つの品種を掛け合わせた甘くておいしいと評判の柑橘なんだ。僕も「せとか」は大好きさ!
植物の繁殖法は、@挿し木、A接木、B株分け・分球、C組織培養、があって、園主さんが接いだ方法は接ぎ木の中の高接ぎなんだ。他にも接ぎ木法として、芽接ぎ、枝接ぎ、高接ぎ、腹接ぎ、切り接ぎ、根接ぎ、割り接ぎ、合わせ接ぎ、寄せ接ぎ、挿し接ぎ、接ぎ挿しなどがあって、柑橘だけでなく花や野菜でも応用ができるんだ。
接ぎ木はヨーロッパでもギリシャ時代(紀元前300年)には既に実用的な技術として用いられていたんだ。日本へは仏教の伝来とともに中国から伝えられたんだ。現在栽培されている果樹のほとんどは接ぎ木繁殖によって増殖されているんだ。野菜の接ぎ木は1920年代から研究が進み、スイカなどのウリ科植物やトマトなどのナス科植物で行われているよ。
わっう、露地三郎君いろいろとよく知ってるわねぇ〜見直したわ〜
アンコール姫はハウスの中でぬくぬくとしてのんびりしているけど、露地三郎君の露地みかんは他の品種が多いからね。生き残りをかけて選抜されるので、勉強してるんだよ。
なによっ!のんびりしてるとは!これでもアンコールの仲間の園地がだんだん減ってきてるので、私の園地がなくならないかと、気が気じゃないのよ。園主さんに私の園地は続けて作ってとみんなお願いしてね。
わかってるって、姫がいないと、僕たちも寂しいし、第一、姫のファンが日本中たくさんいるからね。だいたいアンコールの園地をやめるなんてことになったら姫がおおさわぎでやめられっこないってこと、ネット園主さんだってわかってるって。ま、今回の接木はなしはこれでおしまい。話は続くー、つぎきへーって、ちょっと苦しいしゃれだな。じゃぁねっ!!

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